<特集:アルツハイマー病>


*アルツハイマー病の知識と理解を深めることが最大の予防

現在65歳以上の高齢者数は2187万人。その数は、あと20年もすると3334万人へと増加すると予測されている(平成12年版厚生白書)。 さらに、このうち65歳以上で痴呆症が発生する割合は5%から10%といわれる現実には、ただ驚いてばかりはいられない。

痴呆症との境界線を見極める

 長生きはしたい。でもボケて子供たちに迷惑をかけたくはない。年を重ねれば誰もが思うことだろう。
そんなとき、物忘れが多くなったり、勘違いが増えたりすることは不安の元。とうとう私もボケてしまったかと、ガッカリしている人も多く 見かける。
 しかし、実はこの物忘れや勘違いと、いわゆるボケと呼ばれる痴呆症は全く違うもの。友人や物の名前が
出てこなかったり、漢字を忘れたり。それでも後になってハッと思い出す のは、若い人にもよくあること。 「ほらほら、あれあれ」と、固有名詞が喉元まで来ているのに言葉に詰まるのは健忘であって、直接痴呆とつながることは少ないのだ。
 では、痴呆症との境界線はどこにあるのか? 例えば知り合いが訪ねてきて、品物をあずかったとしよう。 その品物をあずかったことは覚えているが、来た人の名前がすぐには思い出せない。これは痴呆症ではなく、加齢による健忘と考えていいだろう。
 医学的に痴ほうと診断される人は、知人が訪ねてきた事実や、なぜそこに品物があるのかという全てのことが思い出せない。本人に「この品物どうしたの?」と聞くと「知らない」あるいは何も答えないという具合になる。
 痴呆症は、日常生活に支障をきたすほど物忘れが進行し、判断能力や計算能力の低下が認められた状態を言う。よって、もし日常の生活に支障はないが「話が通 じない」「無感動」「不活発」「日中ボーとしている」このような症状が見受けられるようであれば、痴呆症の初期を疑うことができるだろう。

アルツハイマー病は、いまだ未知の病

 痴呆症は主に『脳血管性痴呆症』と『アルツハイマー型痴呆症』の2つに分類することができるが、ここではアルツハイマーについて説明してみたい。
 アルツハイマー型痴呆症は、主に耳の横の(側頭から頭頂にかけて)脳の表面 にある細胞が死滅し、脳が萎縮することによって痴呆が生じる病である。
 では、なぜアルツハイマー型痴呆症になってしまうのか? その原因は明らかになっていないが、現時点ではアセチルコリンという脳の神経 伝達物質が減少していることは認められている。
 そのためアセチルコリンを脳内で増加させる薬が開発され、治療に活用されるようになってきているが、重症の人に対する効果 は確認されていない。平成11年より承認されたドネペジルという薬が、そのひとつである。ドネペジルは抗コリンエステラーゼ阻害剤という薬に分類され、前記のアセチルコリンを補う薬。この薬も同じく重症の人に対して効果 は確認されていない。
 残念ながらアルツハイマー型痴呆症に対する決定的な治療方法は発見されていないのが現状なので、早期に発見し治療を開始することが重要となるだろう。さらに、その予防策としてリズムある生活を心がけ、生きがいを持つことも必要になる。

家族が気付く日常生活の変化が決め手

 もし、家庭の中でアルツハイマー型痴呆症の疑いがある人がいたなら。前記したとおり、早期治療が最も重要になってくることは理解されたことと思う。
 そこで、アルツハイマー型痴呆症と診断するための手順を、簡単ではあるが列記してみたい。
【1】日常生活に支障をきたす「記憶障害」がある。
 同じことを何度も言ったり聞いたりすることや、置き忘れやしまい忘れが目立ち、蛇口やガス栓の締め忘れなどもするようになる。
【2】日常生活に支障をきたす「認知障害(記憶障害を除く)」がある
 時間や場所の感覚が不確かになり、慣れている場所で道に迷ったりする。またテレビドラマの筋が理解できなかったり、家電製品(テレビのリモコンなど)が使えなくなる。
【3】うつ病はない(除外する項目)
 気分が沈む、落ち込む、ふさぎ込むといった症状や悲哀感、寂しさを訴えたり自責感にとらわれることはない。
【4】意識障害(せん妄)はない
   (除外する項目)
 急激に発症し、症状が一日の中でも変動、特に夕方から夜間にかけて悪化することはない。また落ち着かず動き回る時とぼんやりしている時はない。さらに気分が不安定で、急にそわそわしたり、イライラしたり、怒りっぽくなったりすることもない。

 以上の【1】〜【4】の経過を見て、数週間ないしは数カ月の期間に限られたものではないことを確認、少なくとも1年(通 常2年から5年) 以上前から認められればアルツハイマー型痴呆症を含む痴呆症の可能性が高い。
 アルツハイマー型痴呆症は、40歳代の働きざかりから発病する可能性があり、家族が症状に気づいてから受診するまで平均2年から3年かかると言われている。家族または自分自身でも注意することは必要となる だろう。

アルツハイマー型痴呆症の重症度判定


段階
臨床診断
特徴
正常
主観的にも客観的にも知能低下はない。
年齢相応
物の置き忘れの訴えや喚語困難がある。
境界状態
日常生活での機能低下は顕在化しないが、他人が見て仕事の効率の低下がわかる。
軽度
日常生活では支障は目立たないが、将来の計画を立てたり、段取りをつけることができない。また社会生活・対人関係で支障をきたす。
中等度
日常生活でも部分介助が必要だが、失禁はない。気候に合った服を選んで着ることができず、理由もなく着替えや入浴を嫌がる。
やや高度
不適切な着衣をするので、着衣に介助が必要になる。靴ひもやネクタイは結べない。入浴はするが、洗濯は困難。失禁をきたすようになる。
高度
日常生活で常に介助が必要。同居している家族もわからなくなる。簡単な指示も理解できない。


脳は使えば使うほど発達してゆく

 脳の老化、つまり痴呆を防ぐためには、常に刺激的な生活を送ることが望ましい。厚生労働省の第1回社会保障関係審議会の中でも「ボケたおばあさんが化粧をすることによって、ボケも治って元気になった」という例も取り上げられ、病院や施設にも美容師を配置するなど心の活性化も必要であると発言されている。

 これは、徐々に脳が萎縮していくアルツハイマー型痴呆症にもポジティブな考え方で、病状の悪化を促進するのは放置しておくことであり、心理的なケアは予防策の一つとなり得るという意味である。また、1日中誰とも会話をしない、寝たきり、 このような生活環境を改善し、少しでも話し合うことのできる相手がいるだけでも脳は刺激を受けるという。
 脳そのもののメカニズムは、まだまだ解明されていないことが多いが人間の脳は10%程度しか使われていないことはわかっている。残りの90%は未使用であり、その有用性は未知数。トレーニング次第では、年齢を問わず脳を活性化することができると考えられている。つまり、脳は使わないと老化が進むが、使えば使うほど発達してゆくというわけだ。
 だが四六時中、刺激的な生活を続けていくことは難しいのが現実。そこで健康食品によるサポートを考えたのが『ブレイン・フード』だ。
 安直だがブレイン・フードを訳してみると脳の食品。つまり脳の栄養ということになるが、そもそも脳の栄養源とは一体何なのだろうか?
 人間の身体は3大栄養素である脂肪・タンパク質・糖質が必要とされているが、脳だけをピックアップしてみると糖質を消化分解した形のブドウ糖のみがエネルギー源となっている。つまりブドウ糖が不足すると、脳の働きは鈍くなるわけだ。
 通常の食品でいうなら砂糖やチョコレートなどの甘いものが、一番わりやすいかもしれない。仕事や勉強、また趣味の将棋といった集中力を必要とする場面 では、チョコレートなをゆっくり溶かすように食べると即効性があり脳の働きが良くなるといわれているのだ。

アルツハイマー型痴呆症に朗報

 ここ最近、健康食品関係で、最も注目を集めたのが、魚の脂肪に多く含まれているDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)。
 DHAとEPAは、脳の神経組織の発育や機能の維持に重要な役割を果たすといわれている。特にDHAは脳の中のニューロンという神経細胞の先端に含まれていて、これが不足すると情報伝達がうまくいかなくなり、学習や記憶能力に大きな影響を与えることがわかっている。
 多く含まれる食品は、とろ・すじこ・はまち・まいわし・ぶり・さばなどの脂肪分が多い魚。近年、日本ではこうした魚類を食べなくなったことにより、DHAの欠乏が起こりアルツハイマー型痴呆症などの脳の障害が増えたのではないかと予測されている。
 よって、アルツハイマーに有効な栄養源として、DHAやEPAはポピュラーなものとなったが、最近では『イチョウ』の若木の根や葉に含まれている成分も注目を集めいている。もともとイチョウから抽出されたエキスは、ドイツやフランスなどで痴呆症や血行障害、また動脈硬化や肩こりの治療薬として古くから使われている優れ物(日本では薬品ではなく健康食品として販売されいる)。
 イチョウにはカテキンやフラボン他20種類以上の成分が含まれており、その中でも『ギンコライド』が痴呆症によいと考えられている。このギンコライドは、脳組織内のブドウトウ濃度を高め、有害な乳酸の濃度を下げる働きを持っている。
 その他『レシチン(ホスファチジル・コリン)』もおすすめできる成
分で、脳障壁を通り抜け脳細胞に達して記憶形成を助ける働きをしてくれる。最近、物忘れが増えたと感じ
ている人は、記憶力を高めるアイテムとして覚えておきたい。
 レシチンは食品でいうと豚のレバーや卵、大豆などに多く含まれており、コレステロールを正常値に保ってくれる働きもある。このレシチンの作用を、さらに高める『ホスファ ジル・セリン』も同時に注目されている。(表参考)
 ブレイン・フードと呼ばれるこれらの健康食品は、高齢化社会に向けてますます需要が高まってきている。加齢により食が細くなってきた人にも、無理なく摂取できるサプリメントとしての形態は確立しつつあるので、積極的に食生活に取り入れてみるのもよいだろう。



注目の健康食品
イチョウ
イチョウには強力な抗酸化物質(バイオフラボノイド)が含まれている。活性酸素(フリ−ラジカル)の働きを抑え、脳や腕などの血流を高める。イチョウ葉エキスがアルツハイマー型痴呆症に対して臨床試験で有効と確認され、ワシントンポストやニューヨークタイムズなどで報じられたことは有名。
レシチン
レシチンはホスファチジル・コリンとも呼ばれるリン脂質。体内でアセチル・コリンという物質に変化する。このアセチル・コリンが情報伝達物質の役割を果 たす。卵黄や大豆などに多く含まれている。生体膜・神経細胞・脳の構成成分として重要。乳化性がありコレステロールが血管壁に沈着するのを防ぐ。
ホスファジル・セリン
ホスファジル・セリンは細胞皮膜を強化する役割を果たす。加齢と共に脳内のホスファジル・セリンが減少すると、精神的に落ちこみやすくなったり、記憶力が低下したりする。ホスファジル・セリンは脳内伝達物質アセチル・コリンの生成を助ける働きがあり、記憶力を増強し脳の老化を防ぐといわれている。


プロフィール
●氏名     大山博行
●専門分野  漢方医学(漢方薬)、経絡医学(鍼灸)、神経心理学(臨床心理学)
●アルツハイマー関連著書 光文社「脳を守る漢方薬」
●住所     栃木県佐野市金屋仲長町2432 大山漢方薬局
●電話     0283-22-1574
●受付時間 午前9時〜午後11時まで 土曜日12時まで
        毎週、木、日、定休
●大山博行先生(Dr.Ohyama)へのアクセス方法
E-mail to Dr.Ohyama./kampo_papa@hotmail.com
●大山先生から一言。 
痴呆症について知識と理解があれば、その症状を早く見つけて治療をはじめることは可能。
それは進行を遅らせることでもあり、福祉サービスの利用や今後の対応にも時間を使えるということ。


大ベストセラー
光文社・カッパブックス

    

痴呆症・アルツハイマーは、もう怖くない
「脳を守る漢方薬」
医学博士 大山博行 著作


                       

                       

                       


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